2025.07.01

【MVP対談】自らの経験を糧に部下を育て上げる

失敗談を共有し、
自分の力でやらせてみる

寺門 :
若いときは色々苦労をしたので、部下には同じ思いをさせたくないと思っています。失敗も結構しましたよ。例えば発注したフィルムが短かったりすると再納品までに1週間かかったりして、現場が止まってしまう。職人さんは後のスケジュールが決まっていることが多いので、ものすごく怒られるんです。無理を言って調整していただいたりもしました。大変な思いをするから、実寸より少し長目に発注するとか、工夫をするようになる。失敗した話もそうですし、失敗しないようにするための工夫についても話をするようにしています。
藤井 :
失敗は無いに越したことはありませんからね。あと、自分の頭で考えるクセをつけるのも重要ですよね。提案の幅を広げるには、たくさんの知識を備えておくのと同時に、普段からアイデアを考えていろんな引き出しを持っておくこと。私は仕事を覚えてもらうために、何でもかんでもレクチャーするのではなく、1回自分で考えてもらうことを心がけています。
寺門 :
自分で考えているからこそ、お客さまの状況に応じた最適な提案につながりますね。
藤井 :
ある部下はそれまで図面を自分で描かずに進めていたのですが、「図面も描いてみれば?」と促してみると、意識の変化からか、提案内容にも良い変化が見られ、業績が伸びていきました。この間も、800万円、1000万円と、立て続けに高額案件を自力で受注。少なからず部下の成長に役立てているのではと、うれしく感じます。
寺門 :
私は何かをしてもらったら、部下であれ施工業者さまであれ感謝の気持ちを表すことを心がけています。特に暑い日も寒い日も、現場で働く職人さんはホントに大変です。あとは一声かけることですね。行き詰まっている時に話しかけてもらうと、「一人じゃないんだ」ってホッとすると思うんです。そうしたことが良かったのか、たまたまなのか2019年はうちの営業所から新人賞に2人ノミネートされました。

何でもできるフィールドが
広がっている

藤井 :
白紙の状態から提案し、お客さまに納得していただいたものがカタチになるっていうのは、何度経験してもやめられないですよね。しかもカタチがあるから、自慢できる。以前、家族でイチゴ狩りへ行ったんですが、ちょうどその農家さまが私の担当したお客さまで。「このビニールハウスはお父さんたちが建てたんだよ」と言うと、子どもが「すごい」と喜んでくれたのはうれしかったです。
寺門 :
渡辺パイプって、何でもできるフィールドが広がってるって思いませんか?
藤井 :
そうですね。メーカーなので、お客さまからの幅広い要望に対してベストな提案ができるのが面白いと思ってます。ハウスだけでも何種類もバリエーションがあり、農業用だけでなく研究施設だって手掛けることができます。「これは渡辺パイプなら形にできるな!」と思ったら受注しに行きます。自分自身で提案に行き詰まったら、上司や本社の方も手助けしてくれるので、心強いです。
寺門 :
「こうしたい」と所長に言えば通りやすいし、所長も会社からある程度の裁量を与えられているから話が早い。また商品開発部門に「こういう商品は作れませんか?」と気軽に依頼できるなど、0から1を生み出す風土が整っているところに、この会社で働く面白さがある。私は色々な会社を見てきたので、特にそれを強く感じます。

チャレンジできるバックアップ体制

藤井 :
うちは実家が農家だったので、「朝早い」「休みがない」「汚い」という農業の厳しさはよく理解していました。でも今はITを駆使したスマート農業も発達してきているし、渡辺パイプとしても自社農場で実験もしています。この農場での取り組みをロールモデルに提案の幅を広げ、農業のイメージを変えていけたら良いですね。
寺門 :
私もそう思います。ビニールハウスを提供するだけでなく、新しく農業を始めたいという人に様々な提案やサービスを提供し、「農業=渡辺パイプ」と認知してもらい、渡辺パイプに声をかければ何とかしてもらえる、って思っていただきたいです。
藤井 :
渡辺パイプに興味を持つ学生の方々に伝えたいのは、「ガッツも必要だよ」ということですね。営業といっても、トラックで畑に行ってパイプを納品することもあるので、意外に力もいる。だからガッツのある元気な学生には、すごく向いていると思います。
寺門 :
元気が良くてガッツある子は、農家さまや代理店さまからも好かれますもんね。
藤井 :
そう思います。失敗しても私たちが何とかするので、チャレンジ精神あふれる人と一緒に仕事ができると嬉しいです。