2025.12.22

日本品質で海外の農業を変える!渡辺パイプベトナムの挑戦

海外でも高評価!渡辺パイプベトナムが優秀FDI企業トップ20に選出

2025年9月、渡辺パイプベトナムはベトナム経済文化研究所およびベトナム消費者保護センターより、

・「2025年 優秀FDI企業トップ20」
・「消費者権利のための高品質製品トップ20」

の2部門に選出されました。

受賞対象となったのは、グリーン事業部が手掛ける農業用ビニールハウス。日本の技術を生かした高品質な製品が高く評価されました。
FDI優良企業の選出では、世界各国の大企業から中小企業まで幅広く対象とされ、雇用創出、現地産業の発展、法令遵守、社会貢献活動といったベトナム社会への貢献が大きな選考ポイントとなっています。授賞式は9月13日、首都ハノイで開催され、その様子はベトナム国内でテレビ放映されました。

渡辺パイプは、国内で業界をリードしながらも、その活動は日本だけにとどまりません。
“日本品質を世界へ届ける”という想いのもと、海外展開にも積極的に取り組んでいます。

・水と住まいの事業では台湾にグループ会社を設立し、住宅設備や配管技術を提供
・グリーン事業部ではベトナムでビニールハウスを展開し、農業技術の向上に貢献

現地の課題に寄り添いながら、日本で培ってきた技術と品質を生かして、海外でも確かな存在感を示しています。

(授賞式のようす。真ん中が渡辺パイプベトナム社長の大熊さん。ベトナム首都ハノイで開催され、その様子はベトナム国内でテレビ放映されました)

渡辺パイプの海外展開 「 日本品質を世界へ」-渡辺パイプベトナムから大熊さんにインタビュー

今回の受賞について、渡辺パイプベトナムの社長大熊さんがZoomでインタビューに応じてくれました。

渡辺パイプベトナムは、日本のビニールハウス技術を現地の農業に広めるために2012年に設立されました。拠点はベトナムの首都ハノイに隣接するフンイエン省にあります。ベトナム国内をはじめアジア各国でサービスを展開しており、設立当初は売上がほぼゼロでしたが、顧客基盤を徐々に拡大し、大規模案件の受注を契機に売上を伸ばしてきました。

大熊「ベトナムではきゅうり、葉物野菜、とうがらし、トマト、メロン、高原地域ではイチゴなどの栽培が盛んです。ビニールハウスは必需品ではなく、付加価値として導入される高価な設備です。基本的にはハウスがなくても作物は育ちますが、虫対策や安心・安全な作物を作るために、必要に応じて導入されることもあります。そのため販売は簡単ではなく、日本とは異なる市場環境に対応する必要があります。」

続けて大熊さんはこう話します。

大熊「しかし『日本品質』は現地で確固たるブランドイメージを持ち、信頼と高評価を得ています。渡辺パイプのビニールハウスは、品質の良さに加え、施工や栽培のノウハウ提供によって、現地農家に認知されつつあります。」

ベトナムでは農産物がキロ単位で取引されますが、日本では農家がブランディングや差別化を重視する傾向が進んでいます。

(ベトナムではドリアン、ドラゴンフルーツ、マンゴー、最近ではバナナなどの果樹栽培が盛んです)

大熊さんはこう展望します。

大熊「将来的には、ベトナムでも日本のように付加価値の高い農産物づくりや差別化が進む可能性があります。その際には、高品質な日本製ハウスの需要がさらに高まると期待しています。今回の受賞が、その流れを後押しするきっかけになれば嬉しいですね。」

現地では直販中心の販売体制や資金管理の難しさなど、さまざまな課題があります。しかし大熊さんは、日本で培った営業・技術の経験を武器に、“日本品質”を貫きながら農家との信頼関係を一つひとつ築いてきました。
渡辺パイプの海外事業は、単なる製品の輸出ではありません。技術・ノウハウ・そして信頼をセットで届ける挑戦です。
さらに、大熊さんはベトナム農業の未来についても次のように語ります。

大熊「ベトナムも人口1億人規模ですが、農業従事者の減少や高齢化は日本と同じ道をたどると言われています。今後は自動化やスマート農業が必ず必要になる。その未来に向けて、日本で展開している環境制御盤『ウルトラエース』のような技術も、現地で広げていきたいと考えています。」

(渡辺パイプベトナムが手掛けたハウス ザーライ省 中部高原地域 パッションフルーツ育苗施設 面積80,000㎡)

日越農業協力フォーラムでの発表も

こうしたベトナムでの取り組みの一環として、渡辺パイプは2025年9月4日、東京プリンスホテルで開催された「日越農業協力対話官民フォーラム」に参加・登壇しました。本フォーラムは、日本とベトナム両国における持続可能な農業・食料システムの構築を目指し、官民が連携してGHG(温室効果ガス)排出削減や環境負荷低減、生産性向上に取り組む場として開催され、両国大臣立ち合いのもと日・ベトナム協力覚書12件の発表会も行われました。
渡辺パイプからは、グリーン事業部 業務管理部 部長の田口さんが登壇。「渡辺パイプによる日本発施設園芸技術のベトナムへの展開について」と題し、ベトナムでの農業用ハウスの施工実績や現地機関との共同研究の取り組みを紹介しました。これにより、ベトナム政府や現地企業との情報交流をさらに深めることができました。

(グリーン事業部 業務管理部 部長の田口さんが登壇。渡辺パイプによる日本発施設園芸技術のベトナムへの展開について発表のようす)

フォーラムには、小泉進次郎 農林水産大臣やチャン・ドゥック・タン ベトナム農業環境大臣も参加し、日越間の官民連携強化の重要性が確認されました。

(日・ベトナム協力覚書発表会の様子 写真中央右:小泉 進次郎 農林水産大臣、写真中央左:チャン・ドゥック・タン ベトナム農業環境大臣)

これから若手にも広がる、海外の農業を学べるフィールド

渡辺パイプは今後も、より多くの国々へ日本品質を広め、現地の生活や農業の発展に貢献していきます。現地人材の育成や新技術の導入を進めながら、持続的な事業成長を目指しています。
渡辺パイプベトナムを率いる大熊さんは、大学院で環境制御や植物工場の研究に携わり、「作物にとって最適な生育環境をつくること」を専門としてきました。そのバックグラウンドは、ビニールハウス事業や現地農業への技術提供において大きな強みとなっています。
大熊さんはこう語ります。

大熊「日本の若手に向けて、ベトナムでの短期研修などの機会もつくれたらと考えています。」

教室で得る知識だけでなく、海外の現場で実際に挑戦し、文化や言語の壁を超えて信頼を築く経験は、将来のキャリアの幅を大きく広げてくれるはずです。