着実な成長ができるのも、会社の安定があってこそ。
管理職を目指して、しっかりと道を踏みしめていく。
- #水と住まいの事業
2016年度入社/岐阜サービスセンター
吉尾 朋紘
Tomohiro Yoshio私は高校・大学で農業を専攻していて、学んだことを活かせる仕事に就きたかったので、農業系の企業への就職を考えていました。実家は農業とは全く関係なかったのですが、農業校に進学した兄の影響が大きかったんだと思います。兄は、今では自分で農家を営んでいます。
渡辺パイプを知ったのは、OBの方がリクルーターとして私の所属するゼミに来られたからです。日本初のビニールハウスメーカーとして施設園芸に注力しており、私も大学で施設園芸設計学を学んでいたので興味を持ったのをよく覚えています。
渡辺パイプのグリーン事業は、農家さまや農業法人さまに向けた農業用ハウスの設計や施工を中心に、「農業プラントメーカー」としてあらゆるサービスを総合的に提供する仕事です。その幅広さの一方で、パイプ1本からでも取引ができる、規模の大小を問わないスタンスが面白いなと感じていました。
入社後は営業として、主に農業関連の販売店さまや農材店さまに向けてルートセールスを行ってきました。商品の提案や配送だけでなく、ハウスの施工、スマート農業(農業のIT化)の導入支援、災害に備えた独自の保障制度の提案など、さまざまな側面から農家さまや農業法人さまを間接的にサポートする業務です。
就活のときは、農家さまを1軒1軒訪問して、作物や栽培方法に合わせた提案をするような仕事をイメージしていたんです。企業説明会でリアルな業務内容を知って、農家の方々と直接交流する機会はない仕事なのかと、不安も少しありました。
ただ実際に働き始めると、不安はすぐになくなりましたね。それは渡辺パイプの製品やサービスが常に農業者視点で作られていて、販売店さまや農材店さまを通じて、日本の農業を支えることにつながっているんだと実感できたからです。農家さまと直接お会いする機会もありますしね。
だから入社前後のギャップは、あまりなかったかな。強いて言えば、営業所に赴任したときに見た光景が衝撃的だったことくらい。営業所内がハウスの資材である鉄パイプに囲まれていて、視界いっぱい「鉄!」っていう中で仕事をするんです。農業というより鉄鋼業じゃん、って(笑)。すぐに慣れましたけどね。
勤務地へのこだわりはなかったので、転勤は気にしていませんでした。貸与された社宅がとても住みやすい物件で家賃等の自己負担も少なかったので、大企業ならではの福利厚生の手厚さはすごく感じましたね。
現在は所長として、所員たちの業務量の管理や若手の育成を担うようになりました。ただ、私自身が彼らのお手本となるべく、マネージャーでありながらプレイヤーとしても前線に立ち続けています。
入社当初から「せっかくやるんだったら上を目指そう」と、キャリアアップは自然と意識していましたね。ただ、より強く意識するようになったのは、2018年の台風被害がきっかけでした。
入社3年目で岐阜に異動した直後の夏に、大型の台風が襲来して東海エリア全域で大きな被害が出たんです。ビニールハウスの復旧需要が一気に高まって、お客さまから発注や見積もりの依頼が引っ切りなしに来るようになりました。
当時は「何とかしたい」という一心で、必死で奔走していました。赴任直後で自分の力不足を痛感することも多く、悔しい思いをすることもありましたが、あのときに妥協せず頑張り抜いたからこそ地域のお客さまにも認めていただけたんじゃないかなと思います。
そうして築いた信頼関係が自分の売上としても還ってきて、結果的に新人賞というかたちで、社内で表彰いただくことができた。自らのステップアップがお客さまへの貢献に直結することを実感し、渡辺パイプで働く意味、自分の存在価値を見出すことができた機会でした。
その頃から、自分自身の行動も変化したと思います。赴任当初、三重のとあるお客さまの担当を受け持ったときのことでした。片道2時間かかるので、前任の担当者もなかなか足を運べなかったんだと思います。関係性も取引も、ほぼゼロという状態でした。当然、ちょっと挨拶に行ったところで信用されるわけもありません。
だけど自分の売上も伸ばしたいし、何より地域の農業を良くしていきたいという気持ちがあったので、とにかく訪問を続けよう、と決めました。地道に泥臭くやっていく覚悟で自分を鼓舞して、他の仕事をしながらも時間を確保して通い続けました。
もちろん、ただ通うだけではありません。お客さまのニーズ、その地域の商流、どんな商材がどの時期に出るのか、数年かけてリサーチしました。次第に信頼関係ができ、小さなことから任せていただけるようになってからは、そのリサーチが活きてお客さまに響く提案をすることができました。
そして僕が岐阜にいた最後の年に、自治体も関わる大規模な事業で、設計から施工まで全工程をまとめてご発注いただけたんです。
そのおかげで、渡辺パイプにおいて、三重エリアでの歴代最高の売上を達成することができました。逆境を自らの力で乗り越えて結果を出せた、大きなやりがいを感じることのできた出来事でした。
私が仕事をする上で大切にしているのは、「成長」というキーワードです。
農業市場は縮小傾向と言われており、同じことをしていても業績は伸びません。メーカーのビジネスモデルにこだわらず、新しい商材や商圏に目を向けて、恐れず変化し、新たな道を模索していくことが求められている。
そのフロンティア精神こそ、渡辺パイプらしさだと思います。近年では自社の研究農場をオープンさせ、栽培方法の研究や低コスト・高効率な農場運営のノウハウ構築のほか、いちご狩りやフードトラック出店など、BtoB、toCを問わず次々と活動の幅を広げ、軌道に乗せています。
そして会社が成長するためには組織の成長、つまり育成が不可欠です。以前から後輩に仕事を教えるのは好きだったんですが、所長になってからはより責任を持って取り組んでいます。若手もエネルギーに満ちあふれていて、私のほうが刺激を受けるくらいです。
教える上で心がけているのは、指導に割く時間を惜しまない、ということ。答えを教えるのではなく、相手の考えを理解するために、思考の道筋を丁寧にヒアリングするようにしています。そうすることで互いの理解度が高まっていき、自立的に思考するマインドが育まれていきます。
私自身もたえずチャレンジを続け、次世代の所長を育成し、今所属している岐阜サービスセンターが全国No.1の営業所になれるよう、一緒に成長していきたい。それが今の目標です。
私の部下もそうなんですが、渡辺パイプには、入社するまで農業をかじったことのある人間はほとんどいません。全く畑違いの分野で学んできたのにスマート農業に魅力を感じて入社した後輩もいて、私のように学校で学んできたケースはレアな部類です。
農業経験や知識がなくても、学校で学んだことがなくても大丈夫。営業だけでなく、自社農場を活用した栽培領域など、できることもどんどん増えているので、どんな方でも必ず自分の良さを発揮できる場面があると思います。
私が思う渡辺パイプの良さは、人の温かさです。先輩も上司も優しい人ばかりで、仕事に行き詰まったとき、ちょっとした一言をかけてくれたりする。放任ではなく、目配せしてくれている安心感があります。
それに風通しが良いから、自分がやりたいと思ったことをどんどん口に出せます。私も以前、過去の売上データを活用したマーケティング施策を提案したところ、上司も背中を押してくれて実現に向かって動き始めました。若手であっても提案すればそれが実現できる、そういう社風があるんですよね。
もちろん自分が間違った行動を取ったときにはきちんと指導してくれる、良い意味での厳しさもあります。理不尽な指導ではなく、納得感のある筋の通った意見をいただける。それがあったから、私も成長できたのだと思います。
さまざまなルートを歩んできた人が渡辺パイプで活躍しています。管理職への登用スピードも早く、これからの農業に興味のある人なら誰でもチャンスはあります。
今は、僕が就活していた頃よりも遥かに情報に溢れている時代だと思います。自分のやりたいことや目的を見つめて、納得のいく就活をしてほしい。その中で、もし渡辺パイプを選んでいただけるようなことがあれば、ぜひ一緒に日本の農業を盛り上げていけると嬉しいです。心から、お待ちしています。
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