営業として大切なのは、関係性づくり。
専門商社ならではの環境で、自分を磨きたい。
- #水と住まいの事業
住設業態の仕事は家造りの最後の工程。キッチン、浴室、洗面台、フローリング、建具。住む人が毎日目にして手に触れるものを届けている。中村は入社5年目の住設サービスセンターのSE。「新規開拓は苦手です」と笑いながら、週5日のうち3日は午後から外へ出ている。お客さまの事務所に顔を出し、現場を覗き、わからないことは誰にでも聞く。怒られたら日を置いて会いに行く。そうやって関係を積み重ねてきたこの5年間を聞いた。

—住設って、どんな仕事ですか。
中村「家ができる過程の一番最後のところですね。見た目や内装など、施主さんが住んで「かっこいいな」「綺麗だな」って感じてもらえる部分を携わる業態です。キッチン、洗面、浴室、フローリング、ドアや建具。照明もたまに扱います。ライフラインや電工業態が扱うのはパイプとか配線とか、壁や床の裏側に隠れるもの。住設はその逆で、目に触れるものばかりなんです」
—お客さまの要望も変わるんでしょうね。
中村「ええ、お客さんから相談されることも多いと思います。たとえばメーカーの既製品にない建具の写真が送られてきて「こういう色、こういう形で作れるメーカーない?」って聞かれたりします。それを探して、見つけて、「これです」って言えた時はやっぱり嬉しいですね。新商品が出たらショールームに行って実物を見て、色や形を覚えておくようにしてます。お客さんに相談された時に「あ、そういえばこういうのあったな」って思い出せるかどうかが勝負なので」
行かなかったら、生まれなかった仕事がある。
— 1日の仕事の流れを教えてください。
中村「朝8時半が始業です。お客さまは朝早くから現場に出ているので、もう朝から電話がかかってきます。現場の人はメールを打つのが面倒だから電話なんですよね。午前中はその電話対応と、メール確認と、あとは見積もり作成でほとんど終わります。午後は外回り。週5日のうち3日くらいは外に出ています。最初のころは上司に言われて行っていましたけど、今は自分で「回ろう」って決めています」

—なぜ自分から。
中村「住設のお客さまは小さな会社が多いんです。一人親方でやっているお客さまの事務所に行くと、行っただけで発注をもらえたりするんですね。前に出した見積もりを「あ、これ頼んどいて」って急に言われたり。行ってなかったらその話、出なかったかもしれない。デジタルの時代って言われますけど、この業界は対面で会った方がいい。顔を出す回数を増やしてから、確実に売り上げが上がりました。月に1回行けていたところは2回行くようにしています」
勝手なことをしても、誰も止めなかった。
—記憶に残っている失敗を教えてください。
中村「営業1年目に、まだ商品知識が浅くて、品番を間違えて発注してしまったことがありました。気づいた時にはもうキャンセルできない状態。正しいものは納期通りに入れましたけど、間違えた分の経費はかかってしまって、利益が減りました。一番まずかったのは、上司への報告が遅れたことです」
—言いにくいですよね。
中村「でも上司は『もっと早く言ってくれたらなんとかなったよね』って、怒るというよりも、次からはこうすればいいよねというアドバイスで返してくれました。あれは助かりました。頭ごなしに怒られてたら、1年目で折れてたと思います。言いにくいことほど早く言わないといけないっていうのは、あの時に覚えました。ずっと同じサービスセンターで、上司も同じ人なんですけど、こうやって失敗しても育ててもらえる環境があるのは、ありがたいなって思ってます」
見た目は怖い。喋ったら、いい人。
—お客さまとの付き合いで、大事にしていることは。。
中村「私がミスをして怒られることもあるんですよ。でも怒られた時は、すぐには行かない。数日か1週間くらい置いてから事務所に行って、謝って「頑張ります」って伝えるようにしてます。すぐ行くとお互い感情的だったりするので。工務店やリフォーム会社のお客さんって、職人さんが多いじゃないですか。正直、最初は怖かったです。でも喋ったらいい人が大半なんです。見た目はちょっと怖いけど、喋ったらいい人。たまに飲みに行ったりもします」

—新規開拓は苦手だと聞きました。
中村「苦手ですね。でも、既存のお客さまのところに飛び込みで行って話してくるのは全然苦手じゃない。所長が開拓してきたお客さまを私が引き継ぐっていうパターンもあって、一つのことに集中して広げていく方が自分には合っているなと思います。できないことを無理にやるよりも、できることを伸ばした方がいい。勝手にそう思っています(笑)」
目の前のことをやる。数字は、後からついてくる。
—やりがいは何ですか。
中村「リフォームが終わった後の現場を見に行くことがあるんですけど、自分が納品したものが綺麗に入っているのを見ると、あぁ頑張ったなって思います。お客さまから「ありがとう」って言ってもらえることも増えました。数字も大事ですけど、目に見える結果だったり、日々の頑張りを感謝してもらえていると実感できることが一番大きいです」
—業績はどうですか。
中村「月ごとの達成率で見ると届かないこともありますけど、年間では達成できています。あんまり数字のことは気にしてないんですよ(笑)。目の前のお客さま、目の前の案件に集中しています。数字は後からついてくるタイプだとこれも自分で思っています(笑)。入社前は体力勝負のハードな業界だと思っていたんですけど、住設のSEは商品の運搬などの力仕事もないし、残業も多くない。先輩に聞くと昔は夜中までやっていたって言いますけど、今は仕事を家に持ち帰ることもありません。休みの日はライブに行ったりしてリフレッシュしてます」
聞くことができる人が、成長する人だと思って。
—これから、どうなりたいですか。
中村「女性の管理職がまだまだ少ない状況です。でも、女性で、バリバリ活躍している所長はいらっしゃいます。そういう先輩方を見ていると、私も続いていきたいなっていう気持ちはあります。今はその過程を頑張ろうという時期ですね。若い人を育てることにも関わっていきたいし、自分がしてもらったように、失敗しても「次はこうしよう」って一緒に考えられる先輩になりたいです」
—最後に学生さんへのメッセージをお願いします
中村「学生の皆さんに伝えたいのは、わからないことを「わからない」って言えるかどうかがすごく大事だということ。私は今でもお客さまに「これってどういうことですか」って聞いちゃいます。上司にもメーカーさんにも聞きます。恥ずかしがらないこと。それと、人と会うことを楽しめること。入社前は知らない人に会いに行くなんて考えられなかったけど、今はそれが一番楽しい時間になっています。不思議ですよね。でもそれが社会人になったいちばんの成長かもしれません」
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